実はぼく、コールマンのツールームテントを買ってから約1年間、付属品のペグだけでテントを設営してきました。
ペグが曲がってしまったり、硬い地面だと打ち込めなかったり、キャノピーを支えられずに抜けてしまったり、色々不便はありました。
ではなぜ別売りのペグを使ってこなかったかと言うと、ズバリ値段が高い気がしていたから。
付属品のペグだけでも設営できてしまうので、ペグではなく他のギアを優先して買い揃えていました。
けどやっぱりどこか不満を感じていたので、先日遂に意を決して村の鍛冶屋さんのエリッゼステーク(通称エリステ)を購入。
スノーピークのソリッドステーク(ソリステ)と並んで評判の高いこちらのペグですが、付属品のペグとの比較を含めて、実際に使ってみて感じたメリットとデメリットをご紹介していきたいと思います。
目次
エリッゼステークとは
エリッゼステークとは、新潟県は燕三条地域にある山谷産業という会社が製造している日本製ペグのブランド名です。山谷産業が運営している「村の鍛冶屋」というEC店舗で販売されています。
鍛造という金属加工法で、丸鉄棒を1100kgの重量をかけて圧縮して作られているのが強さの秘密。硬い地面でも叩けばぐいぐい打ち込めます。
商品名に入っているエリッゼ(Ellisse)は、イタリア語で楕円という意味。地面に埋まる棒の部分が楕円形になっているので、付属品でよくある丸い鉄ペグと比較して抜けにくいのもポイントです。
長さは18cm、28cm、38cmがラインナップされており、用途や状況に応じて好きな長さを選ぶことができます。
長さごとの用途としては
- 18cm:テント用のサブとして(4~8本)
- 28cm:テントのメインとして(テント固定用に4~6本)
- 38cm:自立型タープのメインとして(ポール1本につき2本ずつの計4本)
と言った感じで使えます。
個人的にはテント用であれば28cmの使い勝手が良くて気に入ってます。
コールマン付属品ペグとの比較
ぼくが使ってるのは28cmのエリッゼステークですが、コールマンのタフスクリーン2ルームハウスに付いてくるペグと並べて比べてみました。
2ルームハウスはプラスチック製のプラペグと鉄ペグが付属で付きますが、鉄ペグと比べると長さも太さもエリッゼステークの方が大きいです。安定感がすごいですね。
プラペグはT字型になっているので横幅は付属ペグの方が大きいですが、素材が違うので打ち込む時の楽さと安定感は断トツでエリッゼステークに軍配が上がります。
使ってみて良かったところ
ペグ打ちが圧倒的に楽
まず、エリッゼステークの最大のメリットはペグが打ち込みやすいことです。鍛造製の強度を活かして、地面が土でも砂利でも、例え石があっても、ハンマーで叩けば進んでいきます。
付属品のプラペグや細い鉄のペグは石に当たるとすぐ曲がるし、いちいち打つ場所を変えて何回もペグ打ちしないといけません。一発で打ち込めるので、石が多い地面でも素早くペグ打ちをしてテントを立てることができます。
強風でもビクともしない強さ
重量もあるし、楕円形になっているので、蹴っても強風が吹いてもビクともしません。
風の吹きやすい海の近くや山の開けた場所にテントを張る時は、安物のペグだと抜けてしまうこともあるので、安心できるのはペグを選ぶ際の重量なポイントですね。
見た目がかっこいい
エリッゼステークのメリットの1つとして、好きなカラーが選べる点が挙げられます。
現時点ではブラック、ホワイト、レッド、イエロー、ブルー、オレンジ、ブロンズ、ライトグリーン、そしてUltimate*のゴールドがあり、気に入った色のペグを使うことができます。
※注:Ultimateは焼入れをした強化版で、他より高価
ぼくはレッドを使ってるのですが、目立つ色なのでテントサイトに置いても見つけやすいのも、実際に使う上でメリットになっています。
抜きやすい
抜けにくいのと一見相反するように聞こえるのですが、エリッゼステークはポイントを押さえれば付属品のペグより簡単に抜くことができます。
ペグ上部に穴が空いているので、ここに別のエリッゼステークを入れてグルグルします。
地面に打ち込む棒の部分が楕円形になっているため、グルグルすることで穴が拡がり、軽く引っ張れば簡単に抜くことができます。
エリッゼステークの注意点
ここまではメリットをお伝えしてきましたが、実際に使ってみて気づいた注意点についてもご紹介していきたいと思います。
重い
圧縮して造られた太い鉄の棒なので、細い鉄ペグやプラペグと比べると重いです。
28cmのもので1本あたり190gなので、10本使うと2kg近い重さになります。
オートキャンプや車移動なら問題ないですが、電車や徒歩で移動するバックパックスタイルだと、重さがネックになる場合もあるので注意が必要です。
塗装はすぐ剥がれる
買った時は全面が綺麗に塗装されていますが、鉄のハンマーで叩くと、叩いた部分の塗装は結構すぐ剥がれていきます。
アウトドア用品なので気にしない人が殆どだと思いますが、ハンマーに塗装が移ることもあるのでご注意ください。
砂地などでは抜けることもある
楕円形で抜けにくくはなっているものの、海辺の砂浜などの地面だと、抜けてしまうこともあります。
砂地ではV字型やT字の付属プラペグが活躍するので、エリッゼステーク以外のペグも持っておくと安心ですね。
まとめ
購入する前は高いと思って敬遠していた鍛造製のエリッゼステークですが、実際に使ってみると食わず嫌いだったことを後悔。お値段以上の価値で大満足です。
個人的にはテントを買うのと同時に買うのがおすすめですが、付属品のペグに不満を感じたらぜひエリッゼステークを検討してみてくださいね。