キャンプサービス・アプリ

ExCAMPが開始する「遊休地をキャンプ場にする取組み」について考えてみた

ExCAMPのサイトファーストビュー

キャンプ場検索サイトの「ExCAMP」が、空いてる土地をキャンプ場として貸し出せるサービスを始めるとのニュースを教えてもらいました。最近流行りのシェアリングエコノミーというやつで、空いた土地を持ったオーナーと、キャンプする場所を借りたいキャンパーを繋げるサービスを開始するとのことです。

サービス提供は2018年8月上旬予定とのことですが、期待も込めて今日は真面目にこのニュースについて考えていきたいと思います。

 

※シェアリングエコノミー:物・サービス・場所などを、多くの人と共有・交換して利用する社会的な仕組み。代表的なサービスは家貸し借りのAir Bnbや、カーシェアアプリのAnyca等。

元記事:キャンプ場検索サイト「ExCAMP」が遊休地マッチングを開始、空いてる土地を「キャンプ場」として貸し出すオーナーを募集

 

そもそも「ExCAMP」とは

ExCAMPは全国のキャンプ場を写真を見ながら探せるキャンプ場検索サイトです。ユーザーがキャンプ場の写真を投稿しており、現時点で2万枚以上の写真が投稿されているとのこと。

実は今まで存在すら知らなかったのですが、実際に使ってみるとデザインが綺麗で良い感じのサイトです。Instagramっぽいオシャレな写真を見ながらキャンプ場を探すことができるので、時間があればついついいろんなキャンプ場を探したくなってしまう造りになっています。

 

ExCAMPのUIExCAMPのキャンプ場一覧画面

 

新しく始める「遊休地をキャンプ場にする取り組み」とは

そんなExCAMPが新しく始めると発表した取り組みが、遊休地のキャンプ場化です。(元サイト

文字にするとちょっと小難しくなりますが、簡単にいうと「使わない土地を持ったオーナーがキャンプ場として土地を貸し出せるようにするサービス」ということになります。オーナーが土地を登録すること自体は無料で、貸出予約が入った時に手数料としてExCAMPに10%を支払う仕組みとのこと。

オーナーは土地さえ持っていれば、極端に言うと初期投資なしでキャンプ場経営が始められるということになります。使わない土地を持っているオーナーにとっても、自分に合ったキャンプ場を探しているキャンパーにとっても、基本的にはWin-Winになる取り組みだと思います。

 

懸念点

悩んでる人

そんな取り組みですが、新しいことにはもちろん予期せぬトラブルや問題は付き物ですよね。こんな問題起こりそうだなーという懸念点についても考えてみたいと思います。

キャンパー視点の懸念点

キャンプ場としての設備が不十分

今までキャンプ場じゃなかった土地を借りるわけなので、オーナーが設備を整備していなければ、キャンプ場では当たり前だと思っていた設備がない可能性があります。極端な話、トイレがなくて困るなんて事態になる可能性もあるので、そのあたりの設備は予約時に確認するようにしたいですね。

オーナーとのコミュニケーション

オーナーさんは借りる土地とは離れた場所に住んでいる場合もあれば、近くに住んでいるケースもあると思います。もしキャンプ場の近くにオーナーさんが住んでいる場合は、もしかすると土地の使い方について細かく注意されたりするという可能性が無いとは言い切れません。

オーナー視点で注意すべきこと

土地を汚される、私有物を破壊されるリスク

キャンプ場経営に慣れていなければ、土地や施設が思いもよらない使い方をされて、私有地・私有物が荒らされるリスクを考えておく必要があります。例えばもしキャンプ場内にトイレが無ければ、もしかするとその辺で用を足す人がいるかもしれないということは事前に考えておく必要があります。

初期投資が回収できないリスク

ExCAMPのサイトによると、4人グループの平均宿泊単価5,000円で週末フル稼働すれば月々約8万円の収入になるということですが、もちろん期待していた程稼げないという可能性もあります。

トイレや炊事場などの設備を自費で整えるのであれば、初期投資が回収できないリスクも考慮に入れておく必要があるでしょう。

その他の懸念点

既存のキャンプ場の収益が減少し、経営難になる

ここに関してはあまり心配していないのですが、個人運営のキャンプ場が増えることで、既存のキャンプ場の利用客が減少する可能性が考えらます。実際にアメリカでは配車アプリのUberやLyftが台頭したことで、イエローキャブという老舗のタクシー会社が経営難で破産しています。

適正な競争があってキャンプ場のサービスの質が向上するのは良いことですが、慣れ親しんだキャンプ場がなくなってしまわないように、既存のキャンプ場にも今まで通り泊まるようにしたいですね。

 

期待すること

懸念点をいろいろ書いてみましたが、個人的にはこのサービスに大きく期待しています。ExCAMPのリリースによると、日本の国土のうち50%以上は私有地で、特に地方部の自然豊かな土地の多くは放置されている現状があるとのことですが、そういった社会的問題を抜きにしても、キャンプできる場所が増えるのはキャンパーとして嬉しいですよね。

今はまだ始まっていないサービスですが「こんな風にだったらいいなー」という個人的な想いを込めて、期待することを書いてみたいと思います。

こんなキャンプ場あったらいいなシリーズ

今まで使われていなかった土地をキャンプ場にできるということで、個人的に使ってみたいキャンプ場をまとめてみました。

星がくっきり見える真っ暗キャンプ場

星空

山を所有してるけど使ってない人って意外といると思うのですが、本当に真っ暗な山でゆったーーーり星を眺めるキャンプがしたいです。もちろん電気がないことでの不便さはあると思うのですが、静かな場所で真っ暗な空に浮かぶ星を眺められる機会は意外と既存のキャンプ場では少なかったりするんですよね。

1組限定のプライベートキャンプ場

島の写真

使っていない私有地と言っても大きさはピンキリだと思うので、きっとそんなに広くない土地もあるはず。ぼくとしては「狭いスペースはキャンプ場っぽくない」なんて固定概念は持たずに、プライベートキャンプ場としてガンガン貸してほしいと思います。

寒いシーズンならキャンプ場も人が少なくなって完ソロなんかもありますが、キャンプシーズンにゆったりプライベートキャンプもいいなーと思ったりします。

10~20人のグループキャンプで貸し切りにできるキャンプ場

野外でバーベキュー

グループキャンプで貸し切りにできるキャンプ場って、既存のキャンプ場だと意外と少ないものです。一部島を丸ごと貸し切りにできるところはあったりするのですが、お値段が結構高くなることも。

そんな時に、丁度良いサイズのキャンプ場を貸し切りにすることができれば、ちょっと騒いでも周りに迷惑をかけずグループキャンプを楽しむことができて、若者から大人まで結構需要あるのではないかと思います。

 

理想的な設備

私有地をキャンプ場として貸し出すことになるので、設備面はバラつきが出るのではないかと思います。

個人的に最低限揃っていた方が良いと思う設備は

  • トイレ
  • 炊事場(水道+流し)
  • 駐車場

です。主に水回りですね。

 

追加であると良いなと思うのは

  • ゴミ捨て場
  • お風呂、またはシャワー
  • 薪(有料無料問わず)

くらいですかね?

ゴミ捨て場はないキャンプ場もあるので工夫次第でなんとかなりますが、シャワーがないキャンプ場だと、初心者やファミリーには結構ハードルが高そうな気がします。

 

オーナーとの関わり方を選べる

ここは人によって意見が分かれるところだと思うのですが、キャンプに行ったら一人、もしくは知人とゆっくり楽しみたい人もいれば、オーナーやスタッフの人と交流したい人もいると思います。

個人間の貸し借りなのでお互いに相手のことを尊重しながら、適切な距離感で過ごせるような設計だと良いなと思います。ExCAMPのサイト自体に詳細情報が記載されているので、個人間貸し借りのキャンプ場についてはオーナーとの距離感も、借りる前の調べる段階でわかるようになっていると良いなと思います。

 

さいごに

懸念点や期待することを含めていろいろ書いてきましたが、個人的には「遊休地のキャンプ場化」は非常に期待できる取り組みだと思います。シェアリングエコノミーで余った土地がキャンプ場になるなんて理想的だし、しかも今までのキャンプ場にはなかったコンセプトのキャンプ場が出てくる可能性を考えると楽しみです。

このサービス自体は2018年の8月上旬から始まるということなので、また秋頃のキャンプ場予約に向けてチェックしてみたいと思います。それでは!