スキレットと言えばキャンプ好きの中でも定番の人気アイテムですね。アヒージョとかもおしゃれにできるし、鉄板ハンバーグやピザなんかも調理できちゃう、万能系の調理器具です。
ただ、買ってから初回の使用前にやらないといけないシーズニングが面倒なんです!錆びやすい鉄鋳物製なので、サビ止めを取ったり油を馴染ませたりするために必要な作業であることはわかるのですが、やっぱり時間もかかるし面倒!
特に油を焼く→冷ます→また油を焼く、という工程を数回繰り返すのが面倒なので、
- 1回だけ油を焼く方法
- 上記の工程を4回繰り返す方法
の2通りで、シーズニング結果にどんな違いが出るのかを検証してみることにしました。
基本的なシーズニングの手順を含めて、検証結果をレポーティングしていきたいと思います。
目次
そもそも、スキレット(ニトスキ)とは
そもそも「スキレット」や「ニトスキ」ってなんぞや?という人のために、まずはスキレットについてご紹介していきます。既に知っている人は読み飛ばして「スキレットをシーズニングする方法」まで進んでください。
まず、「スキレット」とは、鋳鉄製のフライパンのことです。黒い鉄でできたあのかっこいいやつですね。
鉄で作られているので蓄熱性が高く、料理が美味しくできるだけではなく、そのまま食卓に出せば長時間温かいまま食べられるのが特徴です。一方、鋳物製品のデメリットとして、錆びやすいのが欠点と言えるでしょう。
※注:ちなみに使い初めのスキレットは、マジで10分くらい放置するだけでも錆びます
インスタ映えする見た目と丈夫さなどからキャンプをする人の間でも人気。キャンプの時によく見るダッチオーブンと同じタイプの調理器具です。
ちなみに「ニトスキ」というのは大手家具メーカーのニトリが販売しているスキレットのことで、ニトリのスキレットなので、略して「ニトスキ」の愛称で呼ばれています。
スキレットのシーズニングとは
シーズニング(Seasoning)とは、鉄製の鍋やフライパンに油を馴染ませて、錆びを防止する「ならし」作業のことを指します。
英語で「season(ing)」は、「味付けする」「木材として木を加工する」「使う用途に合った状態に加工する」といった意味があるので、要するにスキレットを使える状態にしてあげるということですね。
実際に市販のスキレットをシーズニングする過程では大きく分けて
- サビ止めを取る
- 油を馴染ませる
の作業をすることによって、スキレットを使える状態にしていきます。
スキレットをシーズニングする方法
ここからは実際にスキレットのシーズニングをする上で必要なものと、シーズニングの手順を写真付きで解説していきたいと思います。
シーズニングに用意するもの
スキレットをシーズニングする際に必要になるものは、下記の通りです。
- スキレット
- 洗剤
- スポンジ
- ミトン(革手袋でもOK)
- キッチンペーパー
- 油
- くず野菜
油はオリーブオイルが良いらしいのですが、無ければサラダ油でも問題ありません。(実際ぼくはサラダ油でやっても上手くできました)
くず野菜はスキレットの鉄臭さを取るために使うので、できれば香りの強い根菜の皮などが良いです。具体的にはネギ、しょうが、ニンジンの皮がおすすめ。
ただし、水分が多いと油が跳ねてしまうので、できれば大根の皮などは避けましょう。
今回はありもので、ニンジン、玉ねぎの皮と、ブロッコリーの茎を使用しました。
スキレットをシーズニングする手順
中性洗剤で洗った後、水気をふき取る
まずは中性洗剤で洗って、元々付いている錆び止めを洗い落とします。
一度シーズニングすると、基本的にもう洗剤で洗うことはないので、工場出荷時に塗られている錆び止めはしっかり洗い落としてしまいましょう。
火にかけて水を蒸発させる
洗剤で洗った後はキッチンペーパーなどで水気を取り、更に火にかけて水分を完全に蒸発させます。ほとんどのスキレットは取っ手部分も鉄でできているので、素手で取っ手を持って火傷しないように十分気を付けましょう。
油を塗って焼く→冷ます→の繰り返し
火にかけてスキレットが熱くなったら、油をたらして、キッチンペーパーを使って全体に油を塗り広げていきます。スキレットが熱くなっているので、できれば素手でキッチンペーパーを掴むのではなく、木でできた菜箸などでペーパーを掴んで塗っていくのがおすすめです。
写真で手順を説明します。
ぼくはニトリで買ったガラス繊維製(?)の箸でやったら溶けてしまったので、割り箸でも良いので木の箸を使った方が良さそうです。
人によってはこの工程を4回程度繰り返すそうなので、今回は1回だけのAパターンと、がっつり4回繰り返すBパターンでの違いを検証してみたいと思います。
油を塗ってくず野菜を炒める
油焼きで鉄に油を馴染ませる工程が終わったら、くず野菜を炒めて鉄臭さを取る工程に移ります。油焼きの時と同様に火にかけて、ちょっと多めに油をひいたら、くず野菜を入れてガツガツ炒めていきます。
コツは野菜をスキレットに押さえつけるようにして炒めること。こうすることで、鉄臭さを抑えやすくなります。
適当に3~5分くらい炒めて、野菜がカリカリになってきたら火を止めて炒めたくず野菜は捨ててしまいます。
洗って火にかけて乾かし、全体に油を塗り込んで完成
くず野菜を炒めたスキレットはある程度冷ましてから、再度お湯で洗う→水分をふき取る→火にかけて乾かす→全体に油を塗り込む、といういつもの工程で仕上げます。熱々の状態で水をかけるとヒートショックで割れてしまうこともあるので注意しましょう。
最後の油塗りが終わってからも、スキレットは一度熱くなると冷めるまで30分くらいかかるので、しばらく放置してから新聞紙などに包んで保管するようにしましょう。
油焼きの回数による違いは・・・
今回は油焼きを1回だけのパターンと、4回繰り返すパターンで検証してみました。結果としては、完成品の色に少し違いはあったものの、使用感の違いは特になかったです。
時間としては1回だけのAパターンが15分、4回繰り返すBパターンだと45分くらいかかりました。Aパターンみたいに15分で終わるなら、シーズニングはそんなに苦痛じゃないかも。
その後もしばらく両方のスキレットを使用していますが、最初のシーズニングよりは、その後の手入れをしっかりして育てていく方が大事だと感じています。
結論:油焼きは面倒なので1回でOK、その後の手入れが大事
さいごに
スキレットのシーズニング方法は人によって多少異なりますが、要するにちゃんと洗って、乾燥させて、油を塗り込んでいればOKということだと思います。
初回のシーズニングもそうですが、その後何回も使って油を馴染ませていくことで、鉄に油が馴染んで「ブラックポット」と呼ばれる状態に育っていきます。
使うたびに乾燥させて油を塗ってと手間はかかりますが、道具を育てる楽しみも味わえる素敵な調理器具のスキレット。最初のシーズニングはあまり難しく考えずに、ガンガン使って育てていきましょう。