アウトドア料理と言えば、バーベキューだったり、ダッチオーブン料理だったり、炭を使う料理をイメージする人は多いですよね。
ぼくは以前から「岩手切炭」というブランド炭を愛用しているのですが、実は先日「谷地林業(やちりんぎょう、と読むそうです)」という会社の方からご連絡を頂き、こちらの会社で生産している炭をお試し用に頂くことができました。
これを機に谷地木炭についても色々と教えてもらったので、そのあたりも含めて、実際に炭を使ってみた感想などをご紹介していきたいと思います。
「谷地木炭」について
谷地木炭とは
「谷地木炭」とは、その名の通り、谷地林業(公式サイト)という会社が生産している木炭です。
ならの木から作られている国産の炭で、岩手県で生産されています。
公式サイトでは”火付きよし、火力よし、火持ちよし”と謳われていますが、品質が高く、そして安心の日本産の木炭になっています。
谷地木炭と岩手木炭との違い
岩手県で生産されている炭と言えば、ぼくもずっと愛用している岩手木炭が有名です。
※関連記事:岩手切炭で国産高級炭デビュー!一度使うと、もう安物の炭には戻れない
「同じ岩手県産の木炭なのに、岩手木炭と谷地木炭は何が違うの?」という疑問をぶつけてみたところ、実は同じもの、だけどちょっと違うということが判明しました。
「岩手木炭」は複数の生産業者が作っているものを、岩手県木炭協会が認定し、すべて同じパッケージで販売しています。その中でも谷地林業が生産した炭を「谷地木炭」と呼ぶそうです。
つまり、
- 岩手木炭=岩手県木炭協会が検査し、規格検査に合格した岩手県の木炭
- 谷地木炭=谷地林業が生産した岩手切炭
ということです。
この通り、送ったもらった炭のパッケージは、いつも使っている岩手切炭と全く同じでした。
岩手木炭自体が上記の通り、岩手県木炭協会の審査基準に合格した高品質な炭なのですが、谷地木炭はその中でも唯一「内閣総理大臣賞」を受賞している炭です。
なんか色々書きましたが、つまり「木炭の中の木炭」ってことですね。
谷地木炭を実際に使ってみた
そんな谷地木炭を実際に使ってみました。
今回は徒歩キャンプだったので、軽量ピコグリルに乗せてバーベキューグリルとして使用しました。
徒歩キャンプでファイヤースターターは持って行ってないので、炭を積み上げて着火する方法を使いました。
まずは真ん中にロゴスの着火剤を置いて、その周りに谷地木炭を立てて積んでいきます。
こんな感じで積んでいって、
着火剤に火をつけたら、炭に火が回るのを待ちます。
サイズと形が揃っているので、積みやすいのが良いところですね。
このまま15~20分ほど放置すれば、炭に火が回ってきます。
ある程度火が回ったら、炭の山をバラして食材を焼いていきます。
今回はお腹がすいていたので、焦ってバラすのが少し早かった感がありますが、良い感じに焼けました。
谷地木炭の良いところ
ここからは岩手木炭も備長炭もマングローブ炭も使った経験のあるぼくが、谷地木炭を使ってみて感じた谷地木炭のメリットをご紹介していきます。
火が長持ちする
谷地木炭はスーパーやホームセンターで売っている外国産のマングローブ炭と比較すると、長い時間燃え続けてくれます。
炭の継ぎ足しを頻繁にしなくても大丈夫なところも勿論良いのですが、今回のような徒歩キャンプだと、持っていく炭の量が少なくても済むのは助かりますね。
爆ぜにくい
バーベキューをしている時に炭がパチっと弾けて熱い思いをしたことがある人は結構いると思うのですが、あのパチっとなる現象のことを「炭が爆ぜる」とか「爆跳」と言います。
安物の炭だと爆ぜやすいのですが、今回使った谷地木炭はほとんど爆跳がありませんでした。
炎が上がりにくい
マングローブ炭だと炎が上がってしまうことが多いのですが、谷地木炭ではほとんど炎が上がりません。
さすがに豚トロなんかを大量に焼くと火が上がるかもしれませんが、今回はステーキやらウインナーやら焼きましたが、全く炎は上がりませんでした。
逆に言うと、最初の火起こしの段階でしっかり炭に火を回しておかないと、その後勝手に炭全体に火を回すのが難しいので、着火はしっかり行うようにしましょう。
美味しく焼ける
上に書いた通り、炎が上がらず遠赤外線で焼けるため、谷地木炭で焼いた食材は美味しく仕上げることができます。
加えて、炭自体にも嫌な臭いが無く、無駄な煙も上がらないので、食材に変な臭いが付かずに美味しく焼き上げることができるんですね。
サイズ・形が揃っている
谷地木炭はこのように袋で包まれた状態で販売されているのですが、この中にはサイズ・形が揃った炭が綺麗にぴっちりと入っています。
形が整っているので、
- 持ち運びの際にケースなどに詰めやすい
- ファイヤースターターが無くても上に積んで着火しやすい
- 粉々で約に立たない炭がほとんど無い
といったメリットがあります。
実際に紙袋に詰めて持っていきましたが、こんな感じで綺麗に収まりました。
スーパーで売っている安物の炭だと、中の炭が大きすぎたり、逆に粉々で使い物にならなかったりすることも多いので、サイズが揃っているのは嬉しいポイントですね。
※ちなみに、業務用に30cmの長いカットもあるそうです。
谷地木炭のデメリット
良いところばかり紹介してきた谷地木炭ですが、デメリットもあるので、こちらも併せてご紹介します。
備長炭と比較すると火持ちが悪い
海外産のマングローブ炭と比較すると火が長持ちする谷地木炭ですが、プロの焼き鳥屋で使うような備長炭と比較すると燃焼時間は短いです。
ただ、備長炭は値段も高く、且つ着火が難しいので、キャンプで使うなら谷地木炭の方が総合点は高いと思います。
安物のマングローブ炭と比べると値段が高い
スーパーやホームセンターで売っている炭は3kgで500円程度で購入できると思いますが、谷地木炭は3kgで1,300~1,700円程。つまり、2~3倍のお値段になります。
これだけ見ると高く感じるのですが、そもそも燃焼時間が長いので、それを考慮すると全然高くないです。
また、メリットのところで挙げた通り、
- 爆ぜにくい
- 炎が上がりにくい
- 美味しく焼ける
- サイズ・形が整っている
というメリットを考えると、絶対に谷地木炭の方がコスパが良いと思います。
せっかく屋外で苦労して炭を起こしてバーベキューなり焼き肉なりするなら、安全で美味しく食べられる炭を選ぶがおすすめですよ。
スーパーやホームセンターで中々売ってない
キャンプやバーベキューの当日に炭を調達しようとする場合、谷地木炭に巡り合える可能性はかなり低いです。
ぼくの経験上、例えキャンプ場やバーベキュー場の近くでも、ほとんどのスーパーやホームセンターでは安物の炭しか取り扱っていません。
なので、キャンプやバーベキューで炭を使って調理をする予定がある場合は、事前にインターネットなどで注文して、しっかり準備しておくようにしましょう。
岩手切炭はAmazonや楽天でも購入可能です。
ただし、Amazonや楽天だと「谷地木炭」が届くかどうかはわからないので、谷地木炭を買う場合は公式ネットショップ(https://yachiringyou.theshop.jp/)で購入可能です。
さいごに
愛用の岩手切炭の中でも、内閣総理大臣賞という名誉ある賞を受賞している「谷地木炭」は、やはり質が良くて間違いなかったです。
一方で、正直に言うと、谷地木炭と以前から使っている岩手切炭の違いはわかりませんでした。ただ、それは言い換えると、ぼくが愛用している岩手切炭のクオリティをしっかり担保してくれているということ。
家族や仲間とバーベキューをする時に「これは『内閣総理大臣賞』を取ってる炭なんだよ」なんて話をしながら美味しい食事を楽しめるなんて、素敵じゃないですか?
アウトドア料理やバーベキューのレベルを一段アップさせたいと思っている人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。それでは!